戸次本町MAP
ガイドさん

湘南藤沢のレンタサイクル

 大分市南部に位置する戸次は、かつて大野川沿いの交通の要衝として栄えたまち。日向街道筋の「在町(城下町以外で商売が許された村)」でもあり、大庄屋「帆足本家」を中心に町家が形成された。養蚕業が盛んで、明治期には製糸場があったほか、季節労働者が多く出入りしたことで、呉服屋をはじめとするさまざまな商店が並び、賑わいを見せたという。今もなお、江戸末期から戦前にかけての建物が点在するまちを、地元のガイドさんと歩いてみよう。

へつぎ杏の会

近江堂

 地元の人々で構成されるボランティアガイド団体。現在18人が所属しており、個人旅行や団体旅行にも対応している。ガイド料は1人200円。10人以上は1000円。人数が10人増えるごとに1000円増。地元の人たちのあたたかい心遣いにふれられるまち歩きツアーだ。

問い合わせ ☎097-597-0602(10日前までに要予約)

旧国立二十三銀行出張所

 現在の大分銀行の前身となる二十三銀行の出張所跡。明治32 年築。小さな集落にもかかわらず、銀行の出張所が立つほどの経済を誇っていた証明といえる。


松石不老館

 明治39年に再建された帆足家の分家。度々訪れていた帆足杏雨が、庭の松と石の配置が素晴らしいと命名。


旧帆足杏雨宅 擅勝閣

旧帆足杏雨宅 擅勝閣

 安政3年築。帆足杏雨が帆足家8代目の父・統度と移り住んだ居宅。杏雨はその前年より田能村竹田に弟子入りし、南画を学んでいる。

旧帆足杏雨宅 擅勝閣

帆足杏雨

湘南藤沢のレンタサイクル

 江戸末期から明治時代に活躍した南画家。戸次の大庄屋、帆足家の出身。帆足家は豊後南画家の田能村竹田を出入りさせており、竹田の影響を受けた四男の庸平が弟子入りした。明治6年にはウィーン万博に杏雨の作品が出展され、好評を博した。


旧料亭 富士見楼

 明治2年築の料亭。臼杵藩の国学者、春藤倚松が3階から「豊後富士」と呼ばれる由布岳を眺め、その眺望の素晴らしさから命名した。


旧帆足杏雨宅 擅勝閣

大南まちづくりセンター

 戸次の歴史を紹介する資料を展示。昭和7年に郵便局として建てられた建物を利用している。

大南まちづくりセンター


旧帆足杏雨宅 擅勝閣

明治時代の蔵を利用した「カフェ桃花流水」。酒樽のふたを利用したテーブルが目を惹く

帆足本家「富春館」

 帆足家の母屋は慶応元年築。名棟梁として知られた高橋団内が手掛けたものだ。母屋と離れは「ギャラリー富春館」として、大分県内および全国のアーティストの作品を展示・販売している。帆足家は伝統的に、南画家や儒学者などを受け入れ文化を育んできた家だが、現代においてもアートの発信基地となっており、その家風を強く感じさせる。  帆足家は庄屋としての公務の傍ら、酒造業で財を成した家であり、酒造業は昭和47年まで行われていた。現在も酒蔵は保存されており、内部を見学することができる。  敷地内には歴史ある建物を利用したカフェとレストラン、デリカテッセンもある。蔵にあった骨董品や調度品があしらわれた店内は、永い時を経てきた建物やモノの風格が感じられる素晴らしい空間だ。地元の食材、ゴボウを利用した料理やお土産も人気が高い。

戸次の美味しいもの

旧帆足杏雨宅 擅勝閣

ごぼまん130円 揚げごぼまん150円

戸次ごんぼの会

 戸次名産のごぼうに人参や鶏肉が入った「ごぼまん」は、県内のスーパーやデパートでも大人気。「揚げごぼまん」も美味。

☎090-8355-0046
毎月第2・3・4日曜とその前日の土曜に販売。
10:00~16:00(売り切れ次第終了)


料理工房 まつだ

地元の野菜や手作りのチーズ、ベーコンなども販売

料理工房 まつだ

 地元の食材を使った食事処。要予約で、予約時に予算や好みを伝えると、その日手に入る食材でおすすめの料理を提供してもらえる。前菜からデザートまで、手の込んだ料理の数々に感動させられる。

☎070-4744-2036
ランチ、ディナーとも要予約/日・月曜、祝日定休

戸次のおみやげ

戸次ごぼうかりんとう 戸次ごぼうキャラメルおこし

戸次ごぼうかりんとう 500円  戸次ごぼうキャラメルおこし 600円
(いずれもLIFE&DELI 富春館)

戸次ごぼうキャラメルおこし

ごんぼ茶 540円 (戸次ごんぼの会)

10階の大浴場

10階の大浴場が準天然の光明石温泉に生まれ変わり、新たな魅力も加わった

Focus

 昭和48年開業の大分店は大分市内有数の老舗ホテル。代表的な宿泊サイトでも、地域トップクラスの評価を得ており、多くのリピーターに利用されている。後藤支配人によると、「プラスワン、オンリーワンのお客様接遇」に重点を置き、「お客様に館内であたたかい雰囲気を感じて頂き、思い出とこころに残るホテルづくりに努力している」とのこと。ロビーの生花や大浴場の備品にも心配り・優しさが感じられ、お忘れ物の連絡をご出発後すぐ入れるサービスを導入したのも、そうした一例だろう。「さらに、ご満足と感動を感じていただけるホテルへの進化(深化)を全員で目指したいですね」と支配人は話す。

近江堂イメージ

 別府湾を望む10階のレストランでは、大分と九州の郷土料理と洋食のビュッフェが大人気。おなじみのとり天や中津唐揚げ、団子汁はもちろん、吉野風鶏めし、椎茸カレーなど、地元の味が揃う。「地域の風習や季節の行事にも注目して、さまざまな郷土料理を提供しています。地域の味を探すのはとても楽しく興味深い作業。僕にとっては天職ですね」と疋田料理長は話す。

近江堂イメージ

かぼす風味ぎょろっけ
魚の練り物に大分名産のかぼすを練りこんで揚げた「かぼす風味ギョロッケ」は、疋田料理長のオリジナルレシピによるもの

近江堂イメージ

朝食は972円、ランチは800円。地元のファンも多い

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ホテル法華クラブ
ホテル法華クラブ
江戸末期の面影を残す、
大分・戸次でぶらり散歩